【eBay輸出】Service Metricesとは?意味や確認方法、対策を徹底解説
目次
けいすけです。
今回はeBayがセラーを評価する指標の1つ「サービスメトリクス」について解説します。
今まで自己流でバイヤー対応をしてきた人は、気づかない間にアカウント評価を下げているかもしれません。
あまりに評価が低いセラーは落札手数料の引き上げ等、利益減に直結する罰則も課せられますので、十分に注意する必要があります。
今回はeBayがセラーを評価する指標やその内容、対策まで徹底解説していきますので、ぜひ最後まで確認してください。
アカウントのパフォーマンスを表す指標について
eBayにはアカウントの状態を表す指標として以下の2つがあります。
- サービスメトリクス(Service Metrices)
- セラーレベル(Seller Level)
- BBE
これらの指標はセラーとしての取引数や内容に応じて数値化され、eBayアカウント内で確認できるようになります。
eBayがセラーに求める基準をクリアすると優遇され、下回ると罰則を受けることになります。
これから、3つの指標について詳しく解説していきます。
それぞれの指標をeBayが求める基準以上でキープし、良好なアカウント状態を保ちましょう。
BBEについてはこちらの記事で解説しています。
【eBay輸出】BBEって何?利益やSEOに直結する評価指標を解説
サービスメトリクスとは?
サービスメトリクス(Service metrics)とは、商品の状態と未着・遅延に関する指標です。
取引数全体の中でバイヤーが開いたケース(Case)もしくはリクエスト(Request)数の割合を類似カテゴリの競合セラーと比較し、高い場合には罰則が課されます。
ケースとはeBay内でのクレームのこと。セラーとバイヤーの間でトラブルがあり、両者だけでは解決できないときにeBayに介入してもらうことをケースオープンと言います。
指標の内容をもう少し詳しく説明します。
商品が説明と違う(Item not as described)
バイヤーから「商品が説明と違う」という理由で返品リクエストがあると、サービスメトリクスの数値に影響があります。
具体的な返品リクエストの理由の中で以下が対象となります。
- Missing parts or pieces=部品欠品、複数商品の一部が欠品
- Wrong item=誤った商品
- Arrived damaged=商品が破損している
- Doesn’t match description or photos=商品詳細や写真に適合しない
- Not working or defective=動かない、不良品
- Not authentic=正規品でない
数値はおもちゃ&ホビーやカメラ&写真など、カテゴリごとに算出されます。
商品未着(Item not received)
バイヤーから商品未着でケースオープンされると、サービスメトリクスの数値に影響します。
ハンドリングタイム内に発送しなかったり、配送会社で遅延が発生したり、配送途中で商品が紛失したりと原因はさまざまです。
数値は以下の2つの地域に分けて算出されます。
- 先進地域(International: Matured region)
アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、香港、台湾、日本、ニュージーランド、韓国、イスラエル、アラブ首長国連邦、シンガポール、イギリス、欧州のほとんどの国 - 新興地域(International: Emerging region)
上記以外の国
配送地域に関わらず商品未着を防ぐよう対策しましょう。
4つのレートと対象期間
サービスメトリクスで算出される数値は、以下4つのレートに分類されます。
- Very High=非常に高い(赤)
- High=高い(オレンジ)
- Average=平均(黄)
- Low=低い(緑)
このうち、「Very High」になるとそのカテゴリや地域で罰則が課されることになります。
サービスメトリクスの対象期間は過去3ヶ月の取引数によって異なります。
- 過去3ヶ月の取引数が400件超:対象期間は過去3ヶ月
- 過去3ヶ月の取引数が400件未満:対象期間は過去12ヶ月
評価は毎月20日に更新されます。
確認方法
サービスメトリクスの確認方法を解説します。
以下のURLからサービスメトリクスの表示ページへ飛ぶことができます。
https://www.ebay.com/sh/performance/service-metrics
「Item not as described」のタブでは商品カテゴリごとの数値と返品数を理由別に確認することができます。
「Item not received」のタブでは地域ごとの数値を確認できます。
「Peers」は類似カテゴリおよび類似条件で販売している競合セラーを指します。この縦棒カラーグラフによって、競合セラーと比較し自分がどのレベルでサービスを提供できているかが客観的に把握できます。
赤色の「Very High」からできるだけ遠い位置を目指しましょう。
セラーレベルとは?
セラーレベル(Seller level)とは、セラーの行動を評価してレベル分けされたものを指します。
レベルの高いセラーはeBay内で優遇され、低いセラーは罰則を受けることになります。
セラーレベルは4つの地域ごとに5つの指標で3つのレベルに分類されます。詳しく見ていきましょう。
3つのレベル
セラーレベルは以下の3つに分けられています。
- Top Rated:最高評価*
*Top Ratedはさらに2つの条件をクリアした出品の場合にTop Rated Plusという特別な優遇を受けることもできます。 - Above Standard:標準より上
- Below Standard:標準より下 ※罰則あり
eBayのアカウント開設時はAbove Standardになっています。
対象期間(3ヶ月または12ヶ月)と評価の更新日(毎月20日)はサービスメトリクスと同じです。
4つの地域
セラーレベルは以下4つの地域ごとに評価されます。
- USA=アメリカ
- UK・Ireland=イギリス、アイルランド
- Germany・Austria・Switzerland=ドイツ、オーストリア、スイス
- Global=上記以外の国
各地域で評価内容がやや異なりますが、指標はほとんど同じです。続いて、評価指標をみていきましょう。
5つの指標
セラーレベルは以下5つの指標をもとに判断されます。
- Transaction defect rate=取引欠陥率(セラー都合のキャンセルなど)
- Late shipment rate=配送遅延率
- Cases closed without seller resolution=セラー未解決問題率
- Tracking uploaded on time and validated=追跡番号有効率 ※アメリカのみ
- Transactions and sales=取引数と売上高
地域ごとに上記指標の基準となる数値は異なります。
たとえば、アメリカの場合は以下の基準で評価されます。
地域ごとの詳細な基準値を知りたい場合は、以下URLを参照ください。
https://www.ebay.co.jp/knowledge/sellerlevel/article78/
確認方法
セラーレベルは以下URLより確認できます。
https://sellerstandards.ebay.com/dashboard?region=US
上部のプルダウンから地域を選択することができます。
各地域で「Above Standard」以上を目指しましょう。
サービスメトリクスが悪化するとどうなる?
サービスメトリクスのレートが「Very High」となった場合、サービスメトリクスの種類ごとに以下の罰則を受けることになります。
- 商品が説明と違う
→対象となったカテゴリの落札手数料が5%追加されます。 - 商品未着
→対象エリアへの到着予定日(Estimated delivery date)が設定よりも延長して表示されます。
いずれも収益ダウンや購入率低下を招くため、eBay輸出にマイナスな影響を与えます。
サービスメトリクスを悪化させないためには?
サービスメトリクスをeBayが求める水準以上に保つための対策を紹介します。
取引件数を増やす
サービスメトリクスの対象期間は取引件数によって変わるので、取引件数を増やして対象期間を3ヶ月にすることを目指しましょう。
また分母となる件数が増えればリクエストやケース率は自然と下がるはずです。特に数値が高まっているカテゴリは意識して出品数を増やしてみてください。
発送前に商品を検品する
「商品が説明と違う」という理由での返品を減らすためには発送前の慎重な検品が大切です。
配送中に破損しないよう、丁寧に梱包することも心がけましょう。
ハンドリングタイム内に発送する
設定したハンドリングタイム内に商品を発送するようにしましょう。
ハンドリングタイムを守れない状況が続くようであれば、余裕をもったハンドリングタイムに設定し直すことも検討してください。
追跡番号をつけて発送する
必ず追跡番号をつけて発送しましょう。
配送に遅延が発生したり、商品を紛失したりしたときでも、追跡番号をつけていればバイヤーとスムーズにコミュニケーションが取れます。
追跡番号はアメリカにおけるセラーレベルにも影響します。
遅れそうなときは事前にバイヤーへ連絡する
ホリデーシーズンや台風・雪の季節は配送遅延が起こりやすいです。
バイヤーとこまめにコミュニケーションをとっておけばケースオープンを避けられる可能性が高まるでしょう。
日本郵便を利用する場合は配送先の遅延情報を調べましょう。配達が遅れそうな場合は予めバイヤーに連絡し、バイヤーへ「何かあれば、ケースオープンする前に連絡ください」と伝えておくのも1つです。
商品が日本語のみしか対応してないといった場合でも、説明と違うということでリターンリクエストになるかもしれません。
日本語のみ、付属の電池を取り外しが必要、電圧、商品の状態の記載漏れ、付属品がないといった場合でもリターンリクエストが開かれる可能性があります。どんな項目でも事前に確認することでトラブルを防止できますよ。
アカウントのパフォーマンスは定期的に確認しよう
サービスメトリクスやセラーレベルはeBayでの売り上げに影響を与える指標です。
定期的に確認し、数値が悪化したら早めに対策を取りながらeBay事業を育てていきましょう。
それでは今日はこの辺で。
がんばっていきましょう!
けいすけ
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