Keisuke
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eBay輸出コンサルタント けいすけブログ

【eBay輸出】返送商品に関税はかかる?再輸入免税について徹底解説!

けいすけです。

今回、紹介する内容は、再輸入免税についてです。

販売数が多くなってくると、おのずと返品依頼も増えてきます。

「返送されるということは、輸入に値するため関税がかかってくるのでは?」

当記事を読めば、このような悩みを解決することができますので、ぜひ参考にしてください。

返送された商品に関税はかからない

結論から言うと、きちんと対応すれば返送された商品に対して税金はかかりません。

例えば、バイヤーさんの現地の郵便局からUSPSなどで返送してもらう場合は、返送伝票や段ボールにも「Returned goods」「made in Japan」と書いてもらえば関税はかかりません。

しかし、これはあくまでUSPSを通した場合です。

もし、バイヤーから返品された商品を、手続きしないままでいると新たな輸入品として輸入税がかけられてしまいます。

この輸入税を免税してもらうことを「再輸入免税」と言います。

再輸入免税とは?

再輸入免税とは、関税定率法第14条第10号に規定される「本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の際の性質、形状が変わっていないもの」を本邦に輸入する場合に関税が免税される制度です。

引用:税関「1609 再輸入免税貨物の手続」より

もっと分かりやすく説明すると、再輸入免税が適用されるためには、以下の条件を満たさなければいけません。

  1. 許可を得て日本から輸出された貨物であること
  2. 輸出の許可を得てから貨物の性質・形状が変わっていない(手を加えられていない)こと

ただし、輸出したときに他の規定による免税がすでに適用されていた場合は、再輸入免税が適用されない場合もありますので覚えておきましょう。

再輸入免税に必要なもの

再輸入免税を受けるためには、必要な書類を提出しなければいけません。

その書類は以下の通りです。

  1. 輸出許可通知書(必須)
  2. 輸出インボイス(必須)
  3. 往復文書(必要な場合のみ)
  4. 貨物写真(必要な場合のみ)
  5. 発送時や再輸入時の追跡番号

これから、それぞれ解説します。

輸出許可通知書(必須)

日本からの輸出を許可された貨物であることを証明する書類です。
税関での輸出申告を行った後に交付されます。
この書類には、貨物の取引金額、HSコード、インボイス番号などが記載されています。

この書類は、配送業者から入手する必要があります。

入手方法は、利用している配送業者にメールや電話で問い合わせをすればOKです。

輸出インボイス(必須)

輸出した貨物を特定できる情報が記載されている種類です。特定できる情報とは主に以下の通りです。

  • 商品名
  • 型番
  • 数量
  • シリアル番号
  • ロット番号など

これらの情報は、先ほど紹介した輸出許可通知書には記載されていないため、別で輸出インボイスを提出する必要があります。
輸出した貨物と再輸入された貨物が同じものであると証明するには、これらの情報が一致していなければいけません。

往復文書(必要な場合のみ)

税関が必要ありと判断された場合、再輸入に至った経緯がわかるようなバイヤーとのやり取りの写しを提出します。

往復文書といわれると、別途取り寄せしないといけないのかと心配になりますが安心してください。

実際には、eBay上でのバイヤーとのメッセージのやりとりを印刷すればOKです。

ただし、往復文書内(メッセージ内)で、商品名、型番、数量、シリアル番号、ロット番号など、貨物を特定できるいずれかの情報が含まれている必要があります。

貨物写真(必要な場合のみ)

こちらも、税関が必要ありと判断された場合は、再輸入した貨物に手が加えられていないことを証明する写真を提出してください。

再輸入した貨物に改造や修理などの手が加えられていないことを証明するために、日本から輸出する直前の貨物の写真を提出するのですが、写真にはシリアル番号やロット番号など、貨物の特定できるような情報が撮影されていることが良いでしょう。

しかし、返品を想定して事前に写真を撮るケースは少ないと思います。

もし、発送する前に写真を撮影していない場合は、同じ型番の商品写真やカタログの写真で対応しましょう。

発送時や再輸入時の追跡番号

発送時や再輸入時の追跡番号も把握しておきましょう。

再輸入時の追跡番号は、返送ラベル作成時にわかります。

再輸入免税できないものについて

輸出した商品によっては、再輸入免税が受けられないケースがあります。

  1. シリアルナンバーがないもの
  2. 輸出時と形状が変わっている場合

それぞれ詳しく説明します。

シリアルナンバーがないもの

シリアルナンバーとは、製品ひとつひとつに付けられている番号のことです 。

再輸入免税を受けることができる条件の中に輸出した商品と再輸入する商品の情報が一致している必要があります。

つまり、シリアルナンバーが記載されていない商品は、再輸入免税を受けることができません。

対策として、シリアルナンバーがない商品は発送時に「ご自身のつけた管理番号」を伝票に記載し、発送することでリターンとなった場合でもバイヤーさんに「管理番号」を伝票や段ボールに記載してもらうことで再輸入免税が受けられる場合があります。

輸出時と形状が変わっている場合

開封や大幅な破損、加工が原因で、輸出時と形状が変わっている場合、再輸入免税を受けることができません。

これは、配送時に起こることも考えられますし、税関の管理にもよるため難しいところですが、担当者によって対応が異なるので、その都度、交渉するなどしてみましょう。

再輸入免税の手続き

再輸入免税の手続き方法は、どのようにすればいいのか気になりますよね。

以下の順番で紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

  1. 返送ラベルの作成
  2. クーリエに連絡
  3. 必要書類を提出
  4. 到着時に再度クーリエへ連絡

返送ラベルの作成

DHLやFedexで返送ラベルを作成する場合は、事前にアカウント登録をしておく必要があります。

輸入アカウントも作成しておくことで、料金を安くできます。

アカウント登録方法に関しては、他の記事で紹介していますので、そちらをチェックしてください。

【eBay輸出】DHLとは?2023年最新の契約方法や発送方法を徹底解説!

【eBay輸出】Fedexとは?2023年最新の契約方法や発送方法を徹底解説!

今回は、DHLを例に返送ラベルの作成方法を解説します。

DHLの返送ラベル作成方法

まず、「発送」から「履歴から出荷書類を作成」をクリックしましょう。

これまでの発送履歴が表示されるので、返送ラベルを作成したいバイヤーを探し「出荷書類作成」をクリックします。

赤枠の「住所を入れ替える」をクリックし、宛先を逆にしましょう。

あとは、通常通り、入力を進めていきます。

DHLのラベル作成方法は以下の記事を確認してください。

【eBay輸出】2023年最新版 DHLの発送ラベル作成方法を徹底解説

バイヤーがどのような梱包方法で返送してくるか分からないので、梱包タイプは「My Own Package」を選択し、大体の大きさを入力しましょう。

バイヤーがいつ返送してくれるかがわからないので「後日発送日を確定する」を選択します。

あとは、作成された返送ラベルをPDFでダウンロードし、バイヤーに送ればOKです。

この時に、追跡番号を控えておきましょう。

返送ラベルを作成する際、ヨーロッパ圏などはバイヤーのVAT番号が必要となってきますので、 メールアドレスと一緒にVAT番号も忘れずに聞いてください。

クーリエに連絡

返送時に、利用するクーリエに「再輸入免税をしたい旨」を連絡してください。

輸出時と同じクーリエにしておくとスムーズに行えます。

例)DHLで発送したなら、返送もDHLを利用する。

必要書類を提出

再輸入免税に必要なもの」で紹介した書類を提出しましょう。

この時に返送される荷物の追跡番号も求められます。

到着時に再度クーリエへ連絡

おそらく、クーリエの方から連絡があると思いますが、こちら側から連絡してくことをオススメします。

返送時は再輸入免税を活用しよう

今回は、再輸入免税に関して紹介しました。

再輸入免税を受けるための条件は以下の2点でしたね。

  1. 許可を得て日本から輸出された貨物であること
  2. 輸出の許可を得てから貨物の性質・形状が変わっていない(手を加えられていない)こと

これらを満たしていれば活用して、余分な税金がかからないように対応していきましょう。

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